改めて言っておきますが、世の中の育毛剤なんて効くわけがありません。
でも、これを読んでいる人はどうしても病院に行きたくない!どうしても薬を飲みたくない!って言うんだからしょうがない!という前提の記事です。
ということで、むりくり、効かない育毛剤の中でも、効くかもしれない可能性のあるものを紹介します。
で、件(くだん)のキャピキシルです。
最近育毛剤の成分でよく聞きますよね、「キャピキシル」という成分。
元K-1チャンピオンの魔裟斗が宣伝しているフィンジア、医師が作ったという触れ込みのバイタルウェーブなど様々なキャピキシル配合育毛剤が発売されていて、ネット上では様々な口コミが見つかります。
中には、
ミノキシジルの3倍の発毛効果がある!
と書いてるサイトもありました(複数)。
ウソくせー!!!
ネット上の口コミは、だいたいステマで、メーカーから金をもらって「ちょうちん記事」を書いてるだけ。
「効果があった!」とか書いてる記事は、ねつ造もののマユツバだと思っているので私は一切信じていません。
そもそも、そんなに効果があるなら世界中で話題になって、AGA病院での治療に取り入れられているはずですが・・・そんな話は調べても出てきません(実は1件だけイギリスの病院がありましたが・・)。
とか言ってると前に進まないので、キャピキシルの有効性には大いに疑問を持ちながらも、医学的な文献がないか世界一!のデータベースで検索してみました。
キャピキシルの医学文献
すると、アメリカ国立医学図書館のデータベースで1件だけヒットしました。
ちょっとびっくり。
それほどインチキではないかもしれません。
A new strategy to modulate alopecia using a combination of two specific and unique ingredients.
このページにあるサマリーを全訳します。
以下青字は訳、黒字は私のコメント・解説です。
2つの独自成分を組み合わせた新薄毛改善戦略
男性型脱毛症は、特に男性にとっては外見上大きな問題である(そりゃそうだ)。
遺伝的な素養のある人の薄毛の主因は、ホルモン異常、毛包内の細胞外マトリックス(ECM)タンパクの消失、局所的な炎症にある(ようわからん・・)。
しかし、この問題を解決する治療法はいまだ存在しない。
そこで、①アカツメクサの抽出成分と②生体摸倣ペプチド(?)を組み合わせて、有効成分を開発し(=キャピキシル)、薄毛防止に臨床上効果があるのか試験を行った。
薄毛症状のある人30人が参加した試験は、無作為プラセボ比較試験である。
- 「プラセボ比較試験」とは、キャピキシル配合育毛剤と、育毛剤っぽく見せた「ただのアルコール水=プラセボ」とを比較して効果を測定する試験方法で医薬品の世界では一般的なやり方
- 「無作為」というのは、効果の出そうな患者にばかりキャピキシルを与えるといった恣意的な試験が行われないよう、いわば「くじを引いて」公平に投与患者を割り振る方法
薄毛予防効果は、頭皮へ毎日有効成分を塗布し、トリコスキャンを使って検証した。
- 「トリコスキャン」というのは、次のようなカメラのついた拡大鏡で、髪の本数を自動的に数えたり、どの毛髪が成長期にあるか休止期にあるかも判定できる。
結果、4か月以内に、治療前と比べて、成長期にある毛髪が平均13%増加し、一方、休止期にある毛髪は平均29%減少した(下の右側の赤い棒グラフ)。
さらに、成長期の毛髪量を休止期の毛髪量で割ったパーセンテージは、46%増加した(グラフなし)。
プラセボ(偽薬)を使ったグループ(上の左側の灰色の棒グラフ)の結果とも大きな違いが出た(成長期の毛髪量-2%、休止期の毛髪量+23%、成長期/休止期-33%)。
こうした効果の裏にあるメカニズムを調査した所、5αリダクターゼの阻害作用、抗炎症作用、EDMプロテインの合成促進作用が示唆された。
- 「5αリダクターゼ」というのは薄毛の原因物質の生成に関わる酵素。これを「阻害」することで薄毛の進行を止められる。この作用を持つ事で有名なのが「プロペシア」というAGA治療薬。
という事で、一応、効果は証明されているみたいですね。
ただ、ちょっとイチャモンをつけるなら、
①無作為プラセボ比較試験ではあるものの「二重盲検」ではありません。
つまり医師にも患者にも投与するものが「ただのアルコール水」なのか、「キャピキシル含有の育毛剤」なのか知らせない試験方法ではないので、患者や医師の側にバイアスが掛かって、効果に影響を及ぼした可能性はあります。
②さらに上記の30人の試験一つしかありませんので、「たまたま?偶然?」と言えなくもありません。
③しかも、この論文を書いたのは、キャピキシルを開発したメーカーの研究者・・・。
とは言え!、それなりに客観性が担保された試験方法で、この結果が出たのも事実です。
「育毛剤なんて効くわけないけど、強いて言うならどれが効きそうか?」という基準に合致しています。
キャピキシルを配合した育毛剤
たくさんあります。有名どころで言うと、フィンジアとバイタルウェーブがあります。
目新しいところで言うとアングレというのが面白い。
フィンジア | バイタルウェーブ | アングレ | |
---|---|---|---|
種別 | 化粧品 | 化粧品 | 医薬部外品 |
その他成分 | ピディオキシジル2% | 不明 | 医薬部外品3種、バイキャピル4%、プロキャピル3%、アナゲイン、リデンシル |
保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 +4ヶ月で効果がない場合、AGAクリニックの治療費補助 |
税込価格 | 10,978~14,784円 | 8,352~12,100円 | 5,990円(Amazon価格) |
成分比較
キャピキシル以外の成分で言うと、フィンジアにはピディオキシジルという文献もある成分が入っています。
バイタルウェーブは様々な成分が配合されていますが、カプサイシンとか、成長因子とかマイナスイオン水とか、すごそうだけど根拠となる文献がないので、その効果はよく分かりません。
アングレは、リデンシルにバイキャピル、プロキャピル、アナゲインと臨床試験で効果を証明した成分が目白押しです。
どれか一つがダメでもその他が効く可能性はありそうです。
価格比較
表に書いた価格は、大量購入で値引きしてもらった場合の価格ではなく、1本だけ買った場合の価格です。
それで見ると、一目瞭然、アングレが5千円台(Amazonでの価格)と飛び抜けて安いです。
発売したばかりなので、安売りしているのかもしれません。
フィンジア | バイタルウェーブ | アングレ | |
---|---|---|---|
種別 | 化粧品 | 化粧品 | 医薬部外品 |
その他成分 | ピディオキシジル2% | 不明 | 医薬部外品3種、バイキャピル4%、プロキャピル3%、アナゲイン、リデンシル |
保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 +4ヶ月で効果がない場合、AGAクリニックの治療費補助 |
税込価格 | 10,978~14,784円 | 8,352~12,100円 | 5,990円(Amazon価格) |
返金保証比較!
それ以外の違いは、返金保証ですね。
どれも、30日間保証がついていますが、1か月じゃ効果を見極めるにはちょっと短い。
メーカーも書いてますが、効果が出るのに6~12か月使え!ってことらしいので、実際の発毛効果を見極めてから返品する、という事はできないでしょう。
一方、アングレは「4か月」使って効果がなければ、AGAクリニックの治療費(約2か月分)を出してくれるという事なので、他に比べてかなり良心的と言えます。
フィンジア | バイタルウェーブ | アングレ | |
---|---|---|---|
種別 | 化粧品 | 化粧品 | 医薬部外品 |
その他成分 | ピディオキシジル2% | 不明 | 医薬部外品3種、バイキャピル4%、プロキャピル3%、アナゲイン、リデンシル |
保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 | 30日間全額返金保証 +4ヶ月で効果がない場合、AGAクリニックの治療費補助 |
税込価格 | 10,978~14,784円 | 8,352~12,100円 | 5,990円(Amazon価格) |
ちなみに、私ならどれを買うかと考えると、そもそも私は病院に行ってしまうんですけど、強いて言うなら、アングレでしょうか。
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